吸血鬼に襲われたものが吸血鬼になるという伝染性は、疫病がその原因であったと考えられないだろうか。青白く生気のない肌、血にまみれた歯茎、充血した目、黒い斑点、そして精神的錯乱を引き起こすといえば、中世に大流行したペスト(黒死病)の症状が思い起こされる。同時に大発生したネズミやコウモリの大群もツジツマがあうのではないだろうか。おそろしい伝染病であるがゆえに、小さな村で発病したものがあれば、伝染を防ぐために屍体を焼き尽くして灰にするしか手だてはなかったというが、これも吸血鬼退治法と似ていないでもない。
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